コンデジ導入した後、気軽にバシャバシャ色んな物
撮影できるようになりました。
特に、料理中に、濡れた手でも躊躇なく使用できる防水性能は
あまり想定してない使い方でしたが、嬉しい誤算でとってもいいです。
ネタが多くなり、更新頻度が上がる事は大変良い事だとは
思いますが、この形式のページでは、更新すればするほど
昔の記事が見にくくなっていきますので、インデックスと
ページトップへ戻るボタンを設置しました。
でも、このペースを維持していかないと、インデックスで
さぼってるのが一発でバレてしまいますのでリスキー。
が、がんばります・・・。
では、本日の話題。
少し前の話ですが、3/23日に電王戦というイベントが行われました。
どういうものかというと、将棋のプロ棋士とコンピューターがガチで
対決するという将棋ファンならタイトル戦に匹敵する注目の
イベントです。
何故なら、結果が全く予想がつかないからです。
人間同士のタイトル戦であれば、対戦者の棋風や、その時の調子で、
誰々の方が強そうとか、こういう戦法できそうだなとか幾つかの
推測は立ちますが、コンピューターと棋士が公式の場で対局したのは
これまで3回だけ。
一番最初にコンピューターと対局したのは、渡辺竜王
現役棋士の中でも、いきなり最強の棋士の一人です。
ところが、この最強棋士を相手に、コンピューターが
善戦してしまいます。
なんとか渡辺竜王が勝利したものの、そのギリギリの内容から
コンピューターにプロ棋士が敗北しては大変との焦燥感からか、
その後数年、公式でプロ棋士とコンピューターとの対局は
行われませんでした。
次に女流棋士の清水王将が挑みますが、今度は
コンピューターに敗北。
将棋界にコンピューターヤベェという強烈な衝撃を与えました。
敗北したまま逃げる訳にもいかない将棋界。
そこで、当時の日本将棋連盟会長、米長邦雄永世棋聖が名乗りを
上げます。
これが第一回電王戦。
引退したとはいえ名人位まで獲得した古豪の名棋士。
しかし、この注目の対決の結果は、コンピュータ将棋の
圧勝に終わってしまいました。
将棋ファン誰もがため息をついた結果。
ところが、当の米長永世棋聖は、敗北にへこたれず、それどころか
すぐに現役プロ棋士との五番勝負で、コンピュータ将棋にリベンジ
することを発表。
そして、電王戦時には、すでに癌に侵されていた米長永世棋聖は、
コンピュータ将棋にリベンジする五人のプロ棋士を選ぶと、昨年
12月に他界してしまいました。
つまり、今回の第二回電王戦のメンバーは、
故米長会長の、意思を継ぎその無念を晴らすべく集った戦士!
この流れだけでもう激熱なのです!
そして、来るべく3月23日第二回電王戦第一局
阿部光瑠( あべこうる )四段 VS 習甦( しゅうそ )
習甦は世界コンピュータ将棋選手権5位のソフト。
対する阿部四段は弱冠18歳の新進気鋭の若手のホープです。
今回の電王戦5番勝負の大将格を務める最強クラスの棋士、
三浦八段や名人位を持つ森内俊之プロも公式戦で破ったことも
ある実力派。
そして、いよいよ、その時がやって来ます
平成25年3月23日AM10:00 対局開始!
開戦して数手後いきなり阿部四段が仕掛けます。
先手番一手損角変わり(上が習甦で下が阿部四段)
この一手損角変わりという戦法は、昨今のプロの対局でも
指されまくっている大変メジャーな戦法。
自分の駒組みが色々な戦形に対応できる形にしておいて
敢えて、手番を渡して相手の戦法に対応するのが目的です。
しかし、この戦法、通常は後手番が使う戦法で先手番では
ほとんど指されません。
しかし、阿部四段の狙いは、まさにそこにあったのです。
戦例の少ない手をわざと使うことにより、データ頼りの習甦に
自力で考えさせる事を強要することを、意図した作戦でした。
これが、効を奏したのか、序盤はサクサク駒組みする事が多い
コンピューターが、かなり時間を使いながら指す展開。
そして、阿部四段の端歩突きを、習甦が受けなかったので、
阿部四段がすかさず端歩をもう一歩進める、歩の突き越し。
この時点ではまだ序盤ですが、この歩を受けなかった事が
地味に大きな決定打となった印象を私は受けました。
これが終局図。
一見阿部四段の王将が丸裸で危なそうな感じですが
先程の、歩の突き越しを行っているため上面に広くスペースがあり
ほぼ間違いなく、敵の陣地に王が潜り込む入玉が出来る形に
なっています。
将棋では、ほとんどの駒が前向きにしか攻撃できないので、敵の陣地に
入ってしまえば、ほぼ詰ます事は不可能になります。
一方、習甦は阿部四段の攻めゴマが色んな箇所に効いていて
詰むのは、ほぼ確定の状態。
そこで、この局面で習甦が投了となりました。
という訳で第一戦は 阿部四段大勝利!
見事、皆の期待に応え、人間の可能性を示してくれました。
このように、とても見ごたえのある面白い対局でしたが、
こんな楽しい企画を実現させて下さった故米永会長に
改めて称賛を贈りたい!
伝統ある棋界の代表にありながら、変化やリスクも恐れず、
将棋界を盛り上げるためには何でもしてやるっていう心意気の
とても素晴らしい決断だったと思います。
実際、ニコニコ動画で、沢山の視聴者が色んなコメントを飛ばしながら
観戦するというスタイルは皆で応援している一体感が出て
楽しかったし、そのコメントに解説者が意見を出したり、一方的な
発信ではなくネットを介したコミニュケーションの形はとても新鮮に
感じました。
また、対局した阿部光瑠四段に対しても、身体の悪い両親の為
棋士として活躍している優しい青年である事。東北訛りの語り口や、
ぼくとつな笑顔。禁書やボカロが好きな事等がPVで細かく
紹介され、その上、今回の戦いを制した事で、一気にファンになった
人も多いと思います。
今回の一戦だけでも、間違いなく、故米永会長の願いどおり、
将棋ファンを増やす事に繋がったイベントだと断言できます。
PVの故米永会長の「おい、みんな、がんばれよ!」で涙腺崩壊
涅槃の米永会長の為、頑張れプロ棋士軍団!
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