感想/
料理漫画の金字塔。ミスター味っ子で著名な寺沢大介先生のもう一つの代表作。
少年誌で寿司だけをテーマにこれだけ長い巻数を出せるほど人気を維持し続ける物語の創作力がすごい。
でも内容は王道の少年誌的展開ではあるんですよね。
素人同然の新米職人関口将太が努力と才能で凄腕の職人たちと競い合い、それを
超えていく・・・・・。
将太は確かに才能がありますが、それは技術でも知識でも無く、常に食べる人の事を思い寿司を作れる事であり、これは最初の勝負から最後の勝負まで一巻して貫かれているテーゼです。
逆説的にいえばどんな凄い技術や知識を持とうが真に食べる人を思って作る料理にはかなわないって事が作者の訴えたい事だと思います。
終わり方もとても読後感の良いラストで完璧。全巻とおして面白く読める傑作。
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