漫画の批評は難しい!

星の数ほどある様々なジャンルの中で誰もが納得する評価など不可能です。

てなわけで、ここでの批評はあくまで管理人個人の作品に対する印象と、

出来る限りの客観的な視点での考察に基づくものです。

多くの人たちの漫画との出会いを、お手伝い出来れば幸いです。

 

ちなみに評価は5段階方式。★4あればほぼ満点。★5は殿堂入りって

感じです。続巻作品はその後の展開で評価が変わる可能性も

あるのでレビュー日時点の評価で付けてます。

 

★5・・・・・・神作品。墓に入れるべき!

★4・・・・・・超お勧め。見るべし!

★3・・・・・・面白い。読んで損はない!

★2・・・・・・波長が合えば、面白い人もいるかもね。

★1・・・・・・万人に向けてお勧めできない。残念な作品。

 

取り敢えず自宅にある漫画からレビューしていきます。

持ってる漫画からなので最初の内は評価平均が高めかも・・・・。

 


(既刊1~2

 

評価:★★★★☆(H24.9.1)

タイトル/ 俺物語

作者/ アルコ×河原和音

内容(amazonより)/

剛田猛男は高校1年生。身長2m・体重120kg(いずれも推定)。好きになった子は、いつも幼馴染みのイケメン・砂川の方に行っちゃうけど、真っ直ぐで不器用で鈍感で、男子からは超モテモテ! ある朝、通学電車の中で、ひとりの女の子を痴漢から救ったことで猛男にも春到来の予感…!? 笑って泣けて、胸キュンも満載の、爆笑純情コメディー!



感想/

この作品の魅力を伝えるためサムネは敢えて2巻のもので、
これ、少女漫画の表紙なのよね。

主人公はサムネの猛男。すでにその設定のインパクトたるや。

でも外見はごつい猛男ですが、強く、男気あふれ、優しい。男の魅力を
凝縮したようなキャラクター。

若干ネタバレですが、そんな猛男が痴漢から助けた少女と付き合うことに
なるんですが、このヒロインもまたとっても良い子で、二人の不器用で
ギコチナク進行していく恋愛模様にほんわりさせられます。

そして猛男の親友でイケメンの砂川がまたすげえいい奴なんですよね。
クールだけど猛男の内面にすごくわかっていて、友情を大事にしてる。
どっかでみたようなキャラだなと思ったら「ごくせん」の沢田慎に似てますね。

基本コメディタッチでサクサク読めるし、だからこそたまに入るシリアスな
展開が引き締まる。
いきなり、付き合っちゃってるんで今後の展開が難しい気がしますが充分
オススメb

備考/

 

 

 


(既刊1~6巻

 

評価:★★★★☆(H24.1.21)

タイトル/ ぴんとこな

作者/ 嶋木あこ

内容(amazonより)/

家柄が重んじられる歌舞伎(かぶき)界において、名門の御曹司(おんぞうし)として生まれたにも関わらず、実力のない恭之助(きょうのすけ)。歌舞伎とは無縁の家に生まれながら、実力のみで最底辺から成り上がろうとする一弥(いちや)。正反対の2人(ふたり)の男が、なんの因果か同じ女の子・あやめに恋をしたのが物語の始まり。歌舞伎を愛するあやめに好かれたい恭之助は、コネなんていらないから実力が欲しいと悔し涙を流す。あやめの目の前で主役を張りたい一弥は、名門の養子になろうと…。嶋木あこが描く、美麗歌舞伎恋物語 第1巻!



感想/

久々に自分的に少女漫画のヒット作

とはいえ、じっくり徐々に盛り上がっていくタイプの作品なので
初めて読む方は3巻位まで読んでから判断した方が良いです。

歌舞伎界の御曹司だが、その名前だけで実力のない主人公恭之介が、
好きになったあやめの為に真剣に歌舞伎に向き合い少しづつ成長していく姿は
wktk。

天然気味の主人公とヒロイン。そのヒロインを奪い合う計算高いライバルの一弥。
コミカルな主人公、ヒロインの掛けあいと、昼ドラばりのドロドロとした一弥の行動。
明暗の対比がまた一興。

今後が楽しみな作品です。

備考/

 

 

 


(全5巻

 

評価:★★☆☆☆

タイトル/ イルゲネス~黒耀の軌跡

作者/ 桑原 水菜 (著), 石据 カチル

内容(amazonより)/

遺伝子操作によるクローン売買が横行する島「イルゲネス」を舞台に、男たちの熱い戦いが始まる…



感想/

クローンや人工生命等の遺伝子操作という深いテーマを背景に、
美麗な絵で綴られる、主人公とその仲間がその深い暗部に立ち向かう物語。


設定は良いと思うけど、主人公の行動範囲が学校とちょっと街だけで
なんか舞台が凄く狭い印象。
物語の抑揚も少なくてワクワクするポイントが少ない。

もともと小説が先行してる作品みたいでそっちから入った人は楽しめる
様ですが、この漫画スタートで逆に小説を見たくなるかと言えば私的には
うーんです。

備考/

 

 

 


(全12巻

 

評価:★★★☆☆(H23/6/14)

タイトル/ 坂道のアポロン

作者/ 小玉ユキ

内容(amazonより)/

1966年初夏、横須賀(よこすか)から地方の高校へ転入した薫(かおる)。幼い頃から転校の繰り返しで、薫にとって学校は苦しいだけの場所になっていた。ところが転入初日、とんでもない男と出会い、薫の高校生活が意外な方向へ変わり始め…!?




感想/

昭和の地方都市を舞台にした登場人物の恋愛や友情、成長を描いた
青春ストーリー。

とにかく作品の雰囲気が独特。

今の時代にあえて中途半端とも思える昭和中期を舞台にした話は
逆に斬新な印象で、少し古い日本映画を見ているような
心地よいノスタルジックな感情に浸れます。

心のすれ違いや、心情の変化が繊細に描かれていて
切ないシーンもあるけど、それぞれのキャラが前向きに生きていく
姿が描かれていくので、後味は決して悪くありません。

また作中のキーとなっているジャズ音楽も雰囲気に華を添えています。

雨の日にニコ動なんかで作業用スロージャズ掛けながら
読んだら更に味わい深い作品になりそうです。

 

 

備考/

 

 

 


(全1巻

 

評価:★★☆☆☆

タイトル/ チムアポート

作者/ 羅川真理茂

内容/

ポートは人外の知的生命体。彼は迫害を受けながらも人間の世界で暮している。
彼がそこで暮す理由とは・・・・



感想/

羅川真理茂先生は父子家庭をテーマにした「赤ちゃんと僕」や
BLではない同性愛者をリアルに描いた「ニューヨークニューヨーク」等
深いテーマ性のある作品を描いています。

この作品も差別をテーマとして描かれた作品で、人外の被差別者
ポートの視点を通して、人間の残酷さ、弱さ、そして素晴らしさを
描きだしていて、色々考えさせられる。

可愛いキャラが中心となりで多少はマシですが、前述のように
テーマが重いので、漫画にエンタメ性を大きく求める私みたいな
人間にはちょい合わない。

 

 

備考/

 

 

 


(既刊1~4巻

 

評価:★★☆☆☆(H23/6/7)

タイトル/ ありおりはべり

作者/ 日向なつお

内容(amazonより)/

昔から日本には八百万の神様がいると言われてきた。そんな目に見えない神様たちが中学生の頃から急に見えるようになった棗。高校に入学して早速事件に巻き込まれつつ、地歴部の仲間と(ちっさな神様たちと)共に、楽しい高校生活が始まった!


感想/

神様が見える力がある、主人公棗。
力といったところで神様のグチを聞く程度の能力。

色々な神様の話を聞いて、その悩みを解決していく、ほのぼのコメディ。

愛らしくて、人間臭い神様たちのキャラは楽しいんですが、
あくまでほのぼのって 感じで、笑えるギャグ漫画ではありません。
あったかい気持ちになる癒しの漫画を見たい人にはお勧めです。

ですが私の好みとしてはちょっと 中途半端な印象。
もちょい少女マンガらしく恋愛面に寄せるか、コメディ色を強くするか、
どっちか特化 した方が 好みです。

 

備考/

 

 

 



(既刊1巻~7巻

 

評価:★★★★☆(H23.5.8)

タイトル/ 僕と彼女の×××

作者/ 森永あい

内容/

超がさつで粗暴な美少女奈々子と繊細でおとなしい美少年あきら。
奈々子の祖父の発明した機械により二人の人格が入れかわって
しまって・・・



感想/

あらすじだけ見ると極めてオーソドックスな男女入れ替わりモノの
設定ですが、男女の性格が入れ替わったら丁度良くなってしまった。
というのがこの作品のミソ。

山田太郎物語のように自分の認識と相手(周囲)の
認識の齟齬から生まれるアンジャッシュのすれ違いネタのような
笑いを生み出す力は安定の森永あい先生。やっぱ面白い!

美少女に入れ替わった主人公あきらが、親友に告白されて、
押しに押されて付き合うことになってしまう展開は、一種のBL的
雰囲気が・・・・。そういのが苦手な人はちょいダメかも。

あと1巻でラストって作者のあとがきに書いてありますが、
どやって着地させるか全然読めません。

 

備考/

 

 

 



(既刊1巻~12巻

 

評価:★★★★☆(H23.5.7)

タイトル/ ちはやふる

作者/ 末次由紀

内容(amazonより)/

まだ“情熱”って言葉さえ知らない、小学校6年生の千早。
そんな彼女が出会ったのは、福井からやってきた転校生・新。大人しくて無口な新だったが、彼には意外な特技があった。それは、小倉百人一首競技かるた。千早は、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受ける。しかし、そんな新を釘付けにしたのは千早のずば抜けた「才能」だった……。
まぶしいほどに一途な思いが交差する青春ストーリー、いよいよ開幕!!



感想/

百人一首(かるた)をテーマにした唯一の成功漫画といっていいのではないでしょうか。
なぜそれを選んだ。でもくやしい!おもしろい!ビクンビクン。

絵は少女漫画ですが内容は完全に少年漫画やスポーツ漫画のノリです。
13巻のおまけ漫画でもちはやふるに足りないものはラヴですよラヴと
自嘲されています。

地味でマイナーなかるたの世界の奥深さ、戦略性、そして面白さを
主人公である千早の視点を通して読者にとてもうまく伝えており、
素人をかき集めての団体戦出場。そこでの部員の成長。感情の変化。
初勝利の感動などは、まさにスポーツ漫画的な王道の展開。

男性女性どちらが見ても楽しめる作品だと思います。

 

備考/

 

 

 



(既刊1巻~7巻

 

評価:★★★★☆(H23.5.6)

タイトル/ 図書館戦争

作者/  弓きいろ  原作/有川浩

内容(amazonより)/

正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ。


感想/

この評価はちょっと私情が入り過ぎているかもしれませんが、
この作品の原作小説が無茶苦茶好きなんですよ。
先週も文庫本が出てたんで 無条件で買ってしまった。

漫画はガッツリ少女漫画の絵柄なんで男性読者では好みが分かれるかも
しれませんが原作の雰囲気を壊さずにうまくコミカライズしていると思います。

メディア良化法という武装組織(良化特務隊)が言論統制を行うことを容認
する 法律が成立している世界、という昨今の社会情勢に含蓄のある
リアルな設定が うまいし、主人公の笠原郁と教官の堂上の掛けあい、
ぎこちない恋愛模様が 微笑ましく、面白い。

漫画はまだ途中なんで、ネタバレぎみになりますが、この作品の
一番良い所は これ以上ない位のハッピーエンドで作品が締められている事。

読後感最高なんで、漫画もこのまま原作の別冊図書館戦争Ⅱまで全部
やりきって欲しいです。

 

備考/

アニメも良く出来てて面白い。お勧めです。

 

 



(全25巻

 

評価:★★★★☆

タイトル/  のだめカンタービレ

作者/  二ノ宮知子

内容(amazonより)/

カプリチオーソ(気ままに気まぐれに) カンタービレ(歌うように)
不思議少女・野田恵(のだめ)の奇行を見よ!
クラシック音楽コメディ!!



感想/

空前のクラシックブームの立役者。

天才的なピアノの才能と変態性が同居する野田恵(のだめ)
と、のだめの不思議な魅力に取りつかれ変態の森に引き込まれていく
天才指揮者千秋真一の活躍を描くコメディ。

のだめと千秋のテンポの良いコミカルな掛けあいはサクサク読めて面白いし、
コメディの中でも、オーケストラやレッスンを通じてのだめと千秋が壁に
ぶつかり 苦悩したのち、人間的に成長していく過程はとても深い読み
応えがあります。

また、テーマである音楽の演奏シーンが非常に上手に演出されていて
キャラクターの表情、聴衆の反応、捨てゴマをうまく使い、画面から本当に
曲が聞こえてくるような 臨場感が感じられます。

★5でもいいんですが終わりがあっさりしすぎてたのが自分的にはちょっと
不満。

 

備考/

 

 

 

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